My Sourdough Kitchen. について

ようこそ、“My Sourdough Kitchen. ”へ。

このサイトは、日々のサワードウベーキングを楽しみつくすための、ちいさな情報のたまり場です。

もともとは、自分のベーキング記録としてはじめたブログでしたが、ありがたいことに閲覧して下さる方も少しずつ増えているため、サワードウベーキングの情報サイトとして、情報を整理しなおし、リニューアルオープンしました。

「毎日おいしく焼けている人」も、「これからスターターを育ててみたい」という人も、サワードウに興味がある方は誰でも新たな発見やインスピレーションが生まれるよう、いちサワードウベーカーとしての視点から「こんなサイトがあったら良いな」という想いをふまえて、日々情報をアップデートしていきます。

このサイトで特にお伝えしたいことは、サワードウベーキングの正しい答えというよりも、
自分らしいベーキングスタイル・サワードウブレッドの見つけ方
です。
なぜなら、焼き手が目指すパンの理想や好み、目的、作る環境、ライフスタイル、材料、そして、人間と同じようにサワードウスターターも発酵の早さや風味にそれぞれの個性があり、同じレシピを使っても、サワードウという性質上、どうしても異なるパンができるからです。

サワードウベーキングを趣味として楽しむ傍ら、ブログやインスタグラムでレシピを投稿してきました。
そして、投稿するならなるべく再現性の高いレシピにしたいという気持ちがありましたが、1つ1つの要素がパンの出来上がりを大きく左右するため、だんだんとその難しさを感じるようになりました。

サワードウは柔軟性のあるパンです。
工程も風味も自分の好みに合わせることができます。
その柔軟性が難しさであり、良さであり、どっぷりはまってしまう理由なのではないかと思います。
私自身、社員としてフルタイムで働きながら、子育ての合間を縫いながら・・
日々色々な役割を果たしながら生活を送る中で、レシピの工程通りに進めることができないことも多いのですが、自分の生活に合わせる形でパン作りを進めることができたので趣味として長く続けられました。
そのような経験もこの場を通じてシェアできればと考えています。

したがって、ここで紹介している方法やレシピはあくまでも1つの例にしかすぎませんが、このサイトでの情報発信を通じて、あなたらしいベーキングスタイルやパンの風味、そして、楽しみ方を見つけるお手伝いができれば幸いです。

運営者Cotoについて

- サワードウベーキングの旅

2019年夏、ロンドン在住中にもっちりザクっとしたサワードウブレッドの美味しさに魅せられ、「日本に帰っても自分で焼いて食べ続けたい!」というモチベーションからパンづくりの旅がスタート。

大切に育てているスターター(愛称:こっちゃん)は私の旅のパートナーです。

2014年、パリ生まれ。
2017年、ロンドンに移住。
日本滞在は2度ほど経験。

26℃の温度帯が一番ご機嫌。
4日ほど冷蔵庫で放置するとだんだんご機嫌ななめに。
好物はお砂糖。

それまでパンやお菓子を自分で作った経験はほぼゼロに等しい状態で、むしろパンやお菓子を自ら買ったり食べることはほとんどなかったほど。
なぜなら、当時それらは身体にあまり良いものではないからと考えていたからです。

20代前半で機能性低血糖症に悩まされ、数年にわたりあちこちの病院に通い、しまいには東大の付属病院に入院するまでに至りました。
しかしながら決定的な治療方法は見つからず。担当医から体調の安定と糖尿病リスク回避のため、血糖値を乱高下を防ぎ、なるべく低糖質の食生活をするよう指導を受けた私は、それ以降、口にするもの1つ1つに非常に敏感になりました。

機能性低血糖症の原因は不明であるものの、当時、社会人になったばかりだった私は仕事や職場環境による大きなストレスを抱え、睡眠や食生活のバランスを完全に崩していました。そういったことが重なり、内分泌機能に影響を与えてしまったのではないかと考えています。
その後、栄養学や糖質制限食に関する知識を身に着け、白米や白いパン、砂糖がたっぷりはいったものなどは避け、食事はサラダから、主食は玄米や雑穀やオートミールといった、いわゆる低GIの食事にシフト。

食生活の改善をするうちに少しずつ不調が改善していき、さらにストレスとなっていた環境も変わったためか、食生活の見直しを行ってから1~2年経つ頃にはだいぶ症状が和らいでいました。
この経験をきっかけに、日々の食事が身体をつくり、健やかでいられることで気持ちも前向きになり、これは生活の質の向上の礎なんだという意識が芽生えました。


- なぜこれほどまでにサワードウの魅力に憑りつかれたのか。

それは、あらためて振り返ってみると、初めて食べたときにこれは身体が喜ぶパンだと本能的に感じたからです。
時間をかけて酵母が生み出す旨味、香り、酸味。消化の負担の少なさや低GIといった健康メリット。当初そのような知識はありませんでしたが、食べた瞬間、これまで食べたことのあるパンとは少し違うと直感的に思いました。
機能性低血糖症の症状が改善された後も、少なくとも自分の身体に影響を及ぼす食事(特に精製された高GIの主食や糖質が多すぎるもの)は、食べてから数時間後に動悸がしたり、頭痛がしたり、胃腸が苦しくなったり、ひいてはその身体的影響が精神的なストレスにもつながっていましたが、このパンはちょっと違っていたのです。
と言っても、もちろんどんなものも食べ過ぎては意味がないのですが。
「これを食べれば健康になれる」とか「これを食べれば痩せる」というものではなく、日々生きるために不可欠な食事の主食に、発酵食としてのサワードウブレッドを取り入れることで、その食事はより身体に優しい食事になるのではないかと考えています。

これをきっかけにサワードウブレッドについて調べ、手探りをしながら作っていく中で、自分の理想のサワードウブレッドの追求にのめりこんでいきました。


- 酵母を育てながら、時間をかけてパンを焼く。

この一連の作業は、効率や時短といったことが求められる現代の流れとは逆行するようにも思えますが、そんな時代だからこそ、 一層魅力に感じるのかもしれません。
パンを捏ねたりする作業は、ストレス発散やメンタルプロブレムの改善に効果があると言われていますが、例えば、現在の世界のサワードウブーム発祥地であるアメリカのシリコンバレーでは、IT企業に勤めるビジネスパーソンの間でサワードウベーキングがまことしやかに流行っているという話も耳にしたことがあります。
また、私個人の経験としては、ロンドン滞在中にコロナウイルス蔓延の影響でロンドンがロックダウンし、数か月ステイホームを強いられた際、パン作りという没頭できる趣味に助けられていた一面もあります。
さらには、3度の流産。
非常に悲しく辛い経験でしたが、気晴らし・気分転換をするためパン作りに癒しを求め、時間をかけて少しずつ気持ちを消化していくこともできたような気がします。
そして、その悲しみを乗り越えて一児の母となった現在も、”自分のための時間”として私にとっては大事なひとときとなっています。(楽しいだけでなく、上手くできなくて落ち込むこともありますが。)

- 最後に。

このようなサイトを作っていますが、私はプロの職人ではなく、まだまだ学びの途中です。
毎日自宅でサワードウベーキングを続け、失敗してきた数は誰よりも多いのではないかと思います。

そんな試行錯誤の経験も誰かのお役に立てれば嬉しいです。
“My Sourdough Kitchen.” を通じて、このサイトを訪れて下さっている皆さまと一緒に、
これからもサワードウベーキングを楽しんでいけますように。

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