サワードウブレッド生地作り工程の解説と動画です。
1.ミキシング1(粉と水を混ぜる)
2.ミキシング2(生地とルヴァン種を混ぜる)
3.ミキシング3(塩を混ぜる)
4.折りたたみ(ストレッチ&フォールド)
5.ラミネーション(フィリングなし)
6.ラミネーション(フィリングあり)
7.成形(オーバル型)
8.成形(ラウンド型)
9.クープ1
10.クープ2
1.ミキシング&オートリーズ(粉と水を混ぜる)
・ミキシング
粉と水をボールに入れて、粉っぽさがなくなるまでヘラで混ぜます。ここでは捏ねる必要はありません。
特に初めて使う粉の場合は、粉量の70%程度の水分でスタートし(※)、生地の吸水の様子を見ながら3~5%ずつ加水していくのがおすすめです。
※全粒粉は吸水が高いので5~10%程度多くてもOKです
・オートリーズ
オートリーズは、粉と水を混ぜて捏ねずに自然にグルテンの発達を促すことです。
本種を加える前に30分~1時間(長くても3時間)程度を目安に行います。(※)
粉と水が混ざると、粉中の酵素が活性化し、たんぱく質を分解しはじめることでグルテンが形成されはじめます。
それと同時にでんぷんがブドウ糖になり、それが酵母のエサとなり、より発酵がスムーズに進みやすくなります。
オートリーズを行うことで捏ねる時間を短縮でき、(特にミキサーでの)捏ねによる酸化を減らすことで風味や食感の良さにつなげる効果があります。
※全粒粉は吸水が高いので、全粒粉の割合が高い生地の場合はオートリーズを2~4時間と長めにとってもOKです
2.ミキシング(生地に本種を混ぜる)
オートリーズを行った生地にルヴァン種を混ぜて、発酵を開始します。軽く水で湿らせた手で生地を持ち上げて折りたたむようにしながら混ぜていきます。
ここから一次発酵スタート。
3.ミキシング3(塩を混ぜる)
ルヴァン種を混ぜた生地に塩を加え、手で揉むようにしながらグルテンを形成していきます。
塩を加えるとグルテンを引き締める効果があり、生地がつるんとまとまりやすくなります。
時々手を軽く濡らしながら行うと手にベタベタくっつくのを防ぐことができます。
塩は、水に溶けやすいミネラル豊富な藻塩がおすすめです。
岩塩は水に溶けにくくざらざらとした食感が残りやすくなります。
4.ストレッチ&フォールド(=折りたたみ)
一次発酵中、30分~1時間毎に2~4回程度、緩んだ生地に折りたたみを加えてグルテン形成を促します。
回数は生地の様子を見て調整します。
フィリング入りのパンにするときは、折りたたみのタイミングで少しずつ加えていきます。(ラミネーションをする場合はラミネーションの時でOK)
5.ラミネーション(フィリングなし)
必須ではありませんが、グルテンの強化を図りたい時の1つのテクニックです。
私は2回目と3回目の折りたたみの間、または、3回目と4回目の折りたたみの間にラミネーションの工程をいれています。
6.ラミネーション(フィリングあり)
目的は上記のフィリングなしバージョンと同様、グルテンの強化です。
ラミネーション時にフィリングを追加することで、フィリングによるグルテン形成の阻害を極力抑えることもできます。
私は2回目と3回目の折りたたみの間、または、3回目と4回目の折りたたみの間にラミネーションの工程をいれています。
ラミネーションは必須ではなく、ラミネーションを行わない場合は、折りたたみの工程で数回に分けてフィリングを加えていきます。
7.成形(オーバル型)
シンプルなオーバル型の成形方法です。
生地表面や発酵かごにふる粉は、グルテンのある強力粉よりもくっつきにくい米粉やライ麦を使用しています。
こちらは生地量750g(粉+水+種)に対して、内寸約23㎝×14㎝×7㎝発酵かごを使っています。

8.成形(ラウンド型)
シンプルなラウンド型の成形方法です。
生地表面や発酵かごにふる粉は、グルテンのある強力粉よりもくっつきにくい米粉やライ麦を使用しています。
こちらは生地量約585g(粉+水+種)に対して、内寸約20㎝の発酵かごを使っています。
